飲食店のメニュー作りは、開業前に最も悩むポイントのひとつです。
「メニュー表だけでリピート率が変わるの?」
「おしゃれなメニュー表が作りたい」
この記事をご覧のあなたもこのような疑問が生まれているのではないでしょうか?
飲食店にとって「メニュー表」は、ただ料理名や価格を載せるだけの紙ではありません。
お客さんにとっては お店の第一印象を決める大切なツール であり
- リピート来店
- 売り上げアップ
にも直結します。
小さな飲食店ではデザイン会社に依頼するほどの予算はかけられないですが、少しの工夫と便利なツールを使うことで
- 自力でコストをかけずに
- 売れるメニュー表
は作れます。

僕も自分のお店では自作しており、改善を繰り返した結果、リピート率も向上させれました
そこで今回は
- メニュー表づくりのポイント
- 自力でつくるための方法
について詳しく解説していきます。
いいメニュー表はお客さんを増やすきっかけになるので、開業から集客に困りたくない方は最後までご覧ください。
- コンセプトに合った「売れるメニュー表」の考え方
- リピート客を増やすための価格設定やメニュー構成の工夫
- 写真・デザイン・オススメ表記など、すぐに実践できるポイント
- Canvaやラミネート加工を使った 自力でできるおしゃれなメニュー表の作り方
コンセプトとターゲットを明確にする
メニューを決めていく中で必ず意識してほしいのはお店のコンセプトに合わすことです。
開業するときには必ずお店のコンセプトを考えますが、メニューもそこに合わさないとお客さんが戸惑ってしまいます。
極端な例をあげると
- ラーメン屋さんなのにフランス料理を提供
- 居酒屋でこだわりのコーヒーを提供
などです。
多少の意外性やサプライズは魅力になりますが、軸となるコンセプトから外れすぎると、お客様は「何のお店なのか」が分からなくなり、リピートにつながりません。
逆にコンセプトに合ったメニューを揃えておくと、来店したお客さんに安心感を与え、注文にも迷いがなくなります。
またメニューは単に料理のリストではなく、お店の世界観を伝えるツール です。
「この店はどんな雰囲気で、どんな人に来てほしいのか」を考えながらメニューを作ると、自然とターゲットに刺さる内容になります。▷飲食店開業への第一歩、コンセプトの重要性と決め方を具体例をもとに解説
利益を残す!小規模飲食店の売れるメニュー表の作りかた

メニュー表はただ作ればいいというものではなく
- お客さんに選ばれやすく
- 利益を残せる
といった点を意識して作ることが重要です。
そのためのポイントは
- お店のコンセプトに沿った看板メニューを作る
- 注文しやすい価格帯を設定する
- 視覚的にわかりやすいメニューにする
- 限定メニューで特別感を出す
- メニュー数は増やしすぎない
です。順番に詳しく解説していきます。
お店のコンセプトに沿った看板メニューを作る
飲食店をするなら看板メニューは必要です。
看板メニューの存在は
- 何のお店なのかがお客さんに伝わる
- 初めてのお客さんでも何を注文すればいいかわかりやすい
- 口コミやSNSでの拡散されやすい
このようなメリットがあります。
特に小さな飲食店ほど何を食べる店なのかが明確でないと、お客さんは迷ってしまいリピートにつながりにくくなります。
大切なポイントはお店のコンセプトに合っていること。

優れた看板メニューでもコンセプトと合ってなければ意味がありません
「このお店は○○を食べに行くところ」
このようにお客さんに言ってもらえることを目指しましょう。
注文しやすい価格帯を設定する
飲食店の原価率はおよそ30~35%とされていますが、すべての料理をその水準に合わせた価格にするのはオススメしません。

お客さんにとっては原価より価格です。
原価ではなく価格に合わせたほうが、安心して注文でき結果的にリピートにもつながります。
ただ
- 特にこだわっている商品
- 他の商品を際立たせるため
このような目的があって何品か高めに設定するのは問題ありません。
自分本位で価格をきめるのではなく、周辺の飲食店をひとつの基準として考えましょう。
視覚的にわかりやすいメニューにする
メニュー表には
- 手書き風
- 写真つき
- 文字だけ
様々な形式がありますが、お店の雰囲気に合わせるのが重要なポイント。
そのなかでもオススメは写真付きのメニュー表です。

僕のお店でも色々試してみましたが、一番反応がよかったのは「写真つき」でした。
写真があるとどのような料理かをお客さん自身がイメージできるので、初来店の方には特に喜ばれます。
できれば全ての商品がいいですが、難しい場合は
- オススメしたい商品
- メジャーでない商品
だけでも写真にしましょう。
限定メニューで特別感を出す

飲食店のメニューづくりで強力な武器になるのが「限定メニュー」。
いつでも食べれるのではなく、決まったときにしか注文できないと希少性と特別感を得られるので
来店動機につながります。
次は僕のお店で効果のあった「限定メニュー」の事例を紹介します。
週末限定で来店動機をつくる
僕のお店では効率化のためになるべくメニューを絞って営業しています。

もう少しメニューを増やしてもいいかな?と思いながらも、ピーク時に負担になるのを警戒してなかなか増やせませんでした。
そこで思いついたのが「週末限定」にすること。
週末限定にすると
- 限定メニュー狙いの来店が増える
- 週末だけに用意しておけばいいので負担軽減
といったメリットを感じれました。
「このメニュー出したいけど仕込みが大変…」
といったものは週末限定にするのもいいですね。
あえてランチだけの提供にする
僕のお店でかなり人気のあるラーメンは、不定期でランチにだけ登場。
あえて定番メニューにしないことで、SNSで告知すれば
「今日はラーメンが食べられる日だ!」
とお客さんが狙って来店してくれる仕組みになっています。

効果は絶大で、早いときは営業開始1時間ほどで売り切れることもあります
人気メニューをあえて限定にするのも戦力のひとつになりますね。
数量限定でプレミア感を演出する
「数量限定」も定番ですが、それでも一定の効果はあります。
ポイントは残り数量を表記していくこと。
目に見えて数量が減っていると
「今のうちに注文しておこう」
といったお客さんが増えるのでより効果を感じやすいです。
「限定」を上手に使えれば売り上げも伸ばせるでしょう。
限定メニューの種類
僕のお店で効果を感じたように、“限定”の出し方はお客さんの来店動機に直結します。
どの業種でも応用しやすいパターンを表にまとめたので、あなたのお店でも取り入れて無理なく集客につなげてください。
限定の種類 | 効果 | 具体例 |
---|---|---|
週末限定 | 来店動機をつくりやすい | 土日だけの特別ランチセット |
時間帯限定 | 集客の分散・新しい利用シーン開拓 | 14時〜17時限定カフェメニュー |
数量限定 | プレミア感を演出できる | 1日10食限定デザート |
季節限定 | 話題性とリピート動機を高める | 夏限定冷やし麺、冬限定鍋メニュー |
メニュー数を増やしすぎない
「メニューが多ければお客さんが満足しやすいはず」
「色んな商品を食べてもらいたい」
このような考えからメニューはどんどん増えていくお店が多いですが、夫婦だけで営業するような小さい店舗では危険です。
メニューが増えると
- 仕込みや買い出しが手間になる
- 調理の負担が大きい
このようなデメリットがあるので、できる限り減らすほうがいいです。
人数が少ない小さい店舗ではちょっとした作業でもオーダーに影響し、その結果お店の回転率が悪くなります。
回転率を上げ売り上げを伸ばすためにも、あまりでないようなメニューは外すようにしましょう。
自力でできるおしゃれなメニュー表の作りかた
飲食店のメニュー表は、業者に頼むとデザイン料や印刷代がかさみます。

デザインや数量によって変わりますが、数万円はかかります
ですが個人店なら、自力で十分おしゃれなものを作れます。ここでは、僕自身が実践して効果があった方法を紹介します。
無料デザインツール「Canva」を活用する
僕が実際に使っているのは Canva(キャンバ) という無料のデザインツールです。
豊富なテンプレートが揃っていて、文字を打ち替えるだけでプロっぽいメニュー表が完成します。
とくに便利なのは
- 写真やロゴを自由に入れられる
- フォントや色を統一できる
- A4サイズでそのまま印刷できる
といった点。専門知識がなくても直感的に操作できるので、デザインが苦手な人にもおすすめです。

Canvaの公式サイトに豊富なサンプルがあるので、「まずはテンプレを選んで文字と写真を入れ替える」だけでも十分おしゃれに仕上がります。
ラミネート加工で長持ち&清潔感をキープ
自作でメニュー表をするときは
- 丈夫で長持ちする
- 汚れたらすぐにふける
といった理由からラミネート加工はしておくほうがいいです。
ラミネートをすることで若干コストと手間は増えますが、それ以上のメリットは十分あります。

僕のお店でもラミネート加工をすることでメニュー作成の回数はかなり減りました
機械を買うのに初期費用もかかりますが、それでも業者さんにお願いするよりコストを下げれるので購入してもいいですね。

売りたい商品は「オススメ」で視線を集める
売りたい商品が決まっているなら「オススメ」と大きく書いておくのも有効な手段です。

僕のお店でもこのひと言を添えただけで注文数が増えた商品があります
- 写真とセットで「おすすめ!」を目立たせる
- 利益率が高いメニューや看板商品を優先する
- 書きすぎると逆効果なので、2~3品に絞る
「Z型」や「F型」の視線の流れなどもありますが、個人店では難しいテクニックよりも シンプルに強調するほうが効果的です。
まとめ メニュー表は「お客さんが選びやすい導線」を意識することが大切

小さな飲食店にとってメニュー表は単なる料理リストではなく「お客さんに選んでもらうための導線」 です。
- お店のコンセプトに合った看板メニューを作る
- 注文しやすい価格帯を設定する
- 写真やデザインで視覚的にわかりやすくする
- 数を絞り、限定感やおすすめ表記で印象を強める
こうした工夫を少しずつ積み重ねることが、自然と注文率が上がり、リピート客が増えるお店への第一歩。

特に今回紹介した Canvaを使ったデザインやラミネート加工 は、個人店でもすぐに取り入れやすい方法なので、ぜひ一度試してみてください。
最後に大事なのは、完璧を目指すより 「実際にお客さんに見せて反応を見る」こと。
改善を重ねていけば、きっとあなたのお店に合った売れるメニュー表が完成しますよ。
ではでは。