個人の飲食店を開業したい!と思ったとき「どれぐらいの売り上げが見込めるのか」は誰もが気になるところでしょう。
開業する前にどれぐらいの売り上げが必要なのか知ることができれば、計画を進めやすくなりますよね。もちろん店の規模によって必要な売り上げは変わってきますが、目安になる計算方法があります。
そこで今回は
- 家賃
- 坪数
これらから算出できる目安の売り上げの計算方法を紹介します。
そして後半には、売り上げの目安を知るより重要なことについても解説していきます。
経営をしていく上で大切なことだよ
開業を考えている方は知っておくべき内容なので最後までご覧ください。
個人の飲食店1日の平均売り上げ
個人の飲食店の1日の売り上げ平均は4万~8万といわれていて、年間では1000万~2000万ほどです。
僕の店でも同じような売り上げです
もちろん価格やお店の規模などによって売り上げは左右されるので、あくまでも目安として考えるのがいいでしょう。
ただ僕の経験上、年間売り上げが1000万を超えないと収入は厳しいことが多いです。
まずは1000万を目標にするといいですね。
売り上げの目安計算
早速売り上げの計算方法を紹介します。
まずは家賃を使った計算ですが
1ヶ月の家賃×10=必要な売り上げ
となります。
もしかすると聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?
もしくは平日2日~3日で家賃1ヶ月分の売り上げがあれば良い、ともいわれます。
計算がシンプルなのでわかりやすいね
1坪あたりでの売り上げ目安
次は1坪あたりの売り上げでの計算方法があります。
- 10万が最低ライン
- 15万でそこそこ忙しい
- 20万あればかなりの繁盛店
このようなイメージです。
例えば10坪の物件で開業したとすると
10坪×10万で最低ラインの売り上げは100万円となります。
計算方法は正しい?筆者のお店で検証
計算方法の正しさを確認するために僕のお店で当てはめてみると
- 家賃の約12倍
- 坪売り上げは約8万
となりました。
家賃の計算方法では目安の売り上げをクリアできていますが、坪売り上げでみると最低ラインを下回ってますね。しかし収入に不満はありません。
若干のズレはありそうですが、参考程度に考えるのであれば使える考えでしょう。
目安の売り上げを知ることに意味がない理由
上記の計算方法で目安の売り上げを算出できたほうが開業後にとまどうことは少なくなりそうですが、僕はそこまで売り上げの目安を知らなくてもいいと考えています。
その理由は
- 経費のかけかたによって必要な売り上げは変わる
- 売り上げはコントロールできない
この2点です。
詳しく解説していきますね。
経費のかけかたによって必要な売り上げが変わる
家賃や坪数が同じでも、経費のかけかたによって必要な売り上げは変わってきます。
例えば1ヶ月の利益が30万ほしい場合
A店 経費に80万かけていると売り上げが110万必要
B店 経費に60万しかかけていないのであれば売り上げは90万あればOK
となり、必要な売り上げが20万も変わってきます。
かなり印象が違うね
もし客単価が1000円だとすると、月の客数は200人と相当な差がでてきます。
- 料理の満足度を高めるために原価をかけている
- アルバイトを雇っている
このような方はどちらかというと経費が多くなり、結果的に必要な売り上げが高くなります。
経費のかけ方で必要な売り上げが変わってくることは意識しておく
売り上げはコントロールできない
そもそもですが売り上げの目安を知ったところで、計画通りその売り上げに到達させることは至難の技です。
特に開業前であれば
- どれだけお客さんがくるのか読みにくい
- 客単価、メニュー価格が分からない
このような状態なので、目安の売り上げに近付けるのはかなり難しいでしょう。
因みに開業後だと、数ヶ月すればどのぐらいの売り上げがあればいいのかはそれなりにわかってきます。
そして必要な売り上げが家賃の10倍の売り上げでなかったとしても大丈夫なのであれば、気にする必要はありません。
売り上げの目安を知るより大切なこと
開業を意識したことにより売り上げの目安を知ろうとすることは、行動が伴っているのでいいことです。
実際僕も、開業する前は色んな角度から売り上げの目安を調べていましたが、現実はイメージしていた売り上げとは違っていました。
それでも7年以上お店を継続できているので、目安の売り上げは参考程度に考えるのがいいでしょう。
売り上げの目安を知るより大切なのは生活費を下げておくことです。
生活費が低ければ当然、必要な売り上げ(利益)が少なくて済みます。
必要な売り上げが少ないと有利なのはイメージできるね
利益についてはこちらの記事を参考にしてください。
僕も開業する前から生活費はかなり低くしておきました。
生活費を下げなければいけないからと、無理にドケチ生活をする必要はありません。
僕は田舎に住んでいるので車は必須ですが、2台持っていたのを1台にしました。
- 店の近くに引っ越す
- 自転車通勤をする
といった取り組みのおかげで、1台でも特に不便なく過ごせていますが車を手放したおかげで生活費が月2万円ほどは変わりました。
飲食店は売り上げの10%が利益として残ればいいといわれていますが、生活費が2万円下げれたということは、売り上げベースで考えると20万円少なくてもいいということです。
効果はかなり大きいね
他にも
- 携帯電話のキャリアを見直す
- 無駄な買い物を減らす
- 電力会社を安い所に切り替える
といった方法は効率的に生活費をさらに下げれます。
生活費を下げておくのは会社員の時からでも実践でき、経営する上でかなり効果があるので取り入れて下さいね。
売り上げの目安は参考程度に考え、開業に向け行動しよう
今回は売り上げの目安の計算方法と生活費を下げておくことの重要性について解説しました。
売り上げの目安を知ることはダメなことではありませんが、仮想の売り上げに縛られ、根拠のない客数や客単価で安易に大丈夫と思い込むのは危険です。
経営は生き物なので、その時々で必要なことは変わってきます。
お客さんの求める商品やサービスを考える、この視点を忘れなければ自ずと納得のいく売り上げを達成できるでしょう。
大事なのは開業後にお客さんの満足を追及することです。
自営業は売り上げにバラつきがあるので家計を見直し、生活費を抑え必要な売り上げは低くしておきましょう。
それが経営を続けていくコツですね。
ではでは。