飲食店を続けていると多くの人が「どうすればお客さんが増えるのか?」という悩みに直面します。
立地や競合状況などどうしてもコントロールできない要因はありますが、実は「流行らないお店には共通した理由」が存在しています。

またその理由の多くが無意識に起こっているので、自分では気づきにくかったりもします
そこで今回は飲食業に20年以上携わってきた僕の経験から
- 流行らない飲食店の特徴を7つ
- それぞれの改善策
について解説します。
もし今「お客さんが増えない」「リピートに繋がらない」と感じているのであれば、どれかに当てはまっている可能性があります。
改善ポイントが見つかるとお店がもう一段階成長するきっかけになりますので、ぜひ最後まで読み進めてください。
流行らない飲食店の7つの特徴
それでは早速結論からいきましょう。
流行らない飲食店の特徴は
- 清潔感がない
- コンセプトが曖昧
- 接客の雰囲気が悪い
- お客さんを放置してしまう
- 常連優先で新規客が肩身が狭い
- 看板メニューがない
- リピートにつながる導線が弱い
以上の7点です。
順番に詳しく解説していきます。
清潔感がない

これはイメージしやすいでしょう。
食事をするところなので汚ければ食欲もなくなりますし、美味しく感じませんよね。
また
- 食器がベトベト
- 卓上の調味料が汚れている
というように備品が汚れているのもマイナスです。
特に小さいお子さまが口にするものは気にされる方が多いので十分に注意しましょう。
「普段の営業だけで疲れているのに、掃除の時間なんてとれない…」
このような方は多いのではないでしょうか?
確かに掃除は大変ですが、下記のアイテムを使うことで負担にならず掃除できます。
- 水拭きで色んな汚れが落ちる
- 耐久性があるので長持ちする
- 吸水性があるので拭き取りにも使える
ので、水回りの掃除には特にオススメですよ。
また、意外と掃除ができていないのが店の周辺です。
- 入り口近くに草が生えている
- 店の外にごみをまとめている
このような場合でもお店に入るのをためらうお客さんもいるので、店内の掃除だけでなく周辺にも目を向けて掃除をしましょう。
掃除を疎かにしてしまうとゴキブリやネズミ等の害虫が発生しやすくなります。
そうならないように日頃からの掃除を意識する必要があります。
もしすでに害虫が発生してしまっているなら、プロに任せないと被害はどんどん広がるので早めの対処をオススメします。
コンセプトが曖昧
飲食店を開業するときはまず、コンセプトを決めなくてはいけません。
コンセプトが明確でないと
- お客さんが戸惑う
- 内装が決まらない
- メニュー内容や価格が決めれない
等のデメリットが生まれます。
コンセプトの決めかたがわからない!という方はこちらの記事を参考にしてください。▷飲食店開業への第一歩、コンセプトの重要性と決め方を具体例をもとに解説
接客の雰囲気が悪い
自分でお店を出すのであれば料理にこだわっている方も多いでしょう。
しかしこだわりが強いために、美味しく食べてほしい気持ちが強く従業員の動きに対して苛立ちを感じる時もあるはずです。
ただ食事をしているお客さんからするとあまりにも従業員にキツく怒っているのは不快に感じます。
それがどれだけ正しいことを言っていたとしても、です。

注意をするのはいいですが言葉遣いや声のトーンには気を付けましょう。
お客さんを放置してしまう

お客さんのことを全く気にせず淡々と作業だけをしている飲食店もよくありません。
例えばお客さんが取り皿やお冷が欲しい時に
1 言われる前に持って行く
2 言われてから持って行く
ではどちらがいい接客と感じますか?

間違いなく前者ですね
常にお客さんに気を配っていると、どんなことを求めているか?がわかります。
忙しくすぐに対応できなくても、「少々お待ちください」というように声かけをしていればお客さんは安心できます。
反対にいくら呼んでも来てくれなければ不満をもちます。
なかには
「この飲食店には2度と行かない!」
と思う方がいるかもしれないので、お客さんへの気遣いは常に意識しましょう。
常連優先で新規客が肩身が狭い

お店を続けて行くと常連の方も増えてきます。
常連の方は本当にありがたい存在ですし、顔馴染みになっていると談笑したりするかもしれません。
談笑やサービスをするのはいいことですが、気を付けたいのは他のお客さんの前ではしないこと。
特定の常連さんだけにサービスをしていると不満に感じ、お店に対し悪い印象を持つ恐れがあります。

仮にサービスをするなら他のお客さんがいない、もしくは少ないときだけにしておきましょう。
また談笑をする時も他のお客さんに気を配りながら放置されていると感じさせないことを意識しています。
因みに僕は「常連客」ではなく「ファン」を獲得する方がお店にとっていいと考えていますが、その理由についてはこちらの記事を参考にしてください。▷常連客とファンの違い
看板メニューがない
看板メニューがないのも、飲食店にとっては致命的です。
看板メニューの存在は
- お客さんが何のお店かを認知しやすい
- それだけで来店動機につながる
- お客さんに勧めやすい
といったメリットがあります。
- あなたが得意な料理
- 多くのお客さんから好評だったもの
- 他のお店にはまねできない
といった料理を看板メニューにするといいでしょう。
リピートにつながる導線が弱い
飲食店ではリピーターをいかに増やせるかで売り上げは変わってきます。

実際「売り上げの8割は常連さんからできている」といわれるほど、売り上げの大部分をリピーターが占めています。
そのためにもう一度来たいと思ってもらえる仕組みが重要。
よくあるのは
- 次回使える割引券の配布
- ポイントカードの作成
- ○○回きてくれたらデザートをサービス
といったところです。
僕のお店で効果のあった取り組み
上記の取り組みも悪くはないですが、個人のお店ですると割引券の作成やレジの処理が意外と負担になってきました。
個人的にオススメなのは週末限定メニュー。
限定メニューということで来店動機につながり、また週末に忙しさを集中させたことで効率よく売り上げを伸ばせました。

割引券やポイントカードの準備がいらないないのもオススメする理由のひとつです
リピートしてもらうためには、営業感を出さずにお客さんが自然と来店したくなるような環境を作るのが大切ですね。
流行らない飲食店でよくある失敗パターン
流行らない飲食店の特徴は先ほど挙げたような内容ですが、それらが実際の現場で起きてしまうのは理由があります。
特に個人店では
- 人手が足りない
- 経営者のクセがそのままお店に反映される
同じような失敗が繰り返されます。
次はどのような形で起きているのかを改めて整理するので、あなたのお店と照らし合わせてみてください。
忙しいと掃除が後回しになる
オープン前から仕込みをし、営業中はひたすらオーダーをこなす。
アイドルタイムにようやく食事をとれてもすぐに買い出しや仕込み。
このような状態が続くと、掃除はついつい後回しになってしまいます。

掃除も必要な業務と考え、時間を作るようにしましょう。
コンセプトがブレてしまう
お客さんの意見を聞きすぎるためにコンセプトがズレてしまうことはよくあります。
お客さんの声を取り入れるのは大事ですが
- 変えてもいいところ
- 変えてはいけないところ
を明確にしておき、お店としての軸は持っておきましょう。
お店の雰囲気が悪いときがある
夫婦経営でよくあるのがちょっとした言い合いからふたりが険悪になること。
そのときの空気感は重たく、お客さんは楽しく食事できません。
結果的にお客さんが遠のく原因となってしまいます。

恥ずかしながら僕のお店でも起こっているので、改めて気を付けなければと思ってます
お客さんに来てもらうには雰囲気も重要なポイントですね。夫婦経営で喧嘩になってしまう場合の対策についてはこちらの記事を参考にしてください▷【解決策アリ】夫婦で飲食店自営業でも喧嘩をしない方法と対処法
忙しくなるとお客さんを放置してしまう
忙しく余裕がないとついついオーダーを優先してしまい、お客さんへの気遣いが欠けてきます。
その結果
「オーダーしたいけどなかなか聞きに来てくれない…」
「お水を持ってきてほしい」
といったお客さんを放置することになるので、満足度を下げてしまいます。

僕自身もかなり忙しく自分に余裕がないときは、お客さんがお冷のお代わりを求めているのに気づけなかったことはあります。
自分たちの限界を見極めて対応するといいですね。
常連さんが店内を支配してしまう
常連さんが多いのはいいことですが、あまりにも偏ってしまうと新規のお客さんは来店しにくい雰囲気がでてしまいます。
大切なのは他のお客さんが常連だけを贔屓しているような印象を与えないこと。

常連さんにだけ仲良くするのは不満につながることもある、と理解しておきましょう
流行る飲食店にするための改善ポイント

ここまでは流行らない飲食店に共通する特徴と、現場でよくある失敗例を紹介してきました。
しかし裏を返せば、これらをひとつずつ改善していけば流行る店の土台が作れる ということ。
個人店は大手チェーンのように設備や人手に恵まれているわけではありませんが、小さな改善の積み重ねていけば売り上げにつながります。
そこで次は今日からでも取り組める具体的な改善策を紹介します。
清潔感を保つコツは掃除のルーティン化
清潔感はお店の印象を決める最重要ポイントですが、
個人店は仕込み・接客・片付けを少人数でこなさなければいけないのでとにかく時間がありません。
そこで効果的なのが「いつ・どこを・誰が」行うかをルーティン化すること。
- 開店前:入口のガラスとレジ周り
- ランチ後:トイレと床の簡易清掃
- 閉店後:厨房の油汚れ・換気扇・シンク
このように時間帯で担当を固定すると、習慣化して負担なく清潔感が生まれてきます。

慣れてきたら週1回、いつも以上に掃除をする日を作ってもいいでしょう
「忙しいから掃除は後回し」ではなく、「しなければいけない」と考えると清潔感は保ちやすいですね。
コンセプトは時間をかけてじっくり考えておく
事前にコンセプトがしっかり決まってないとブレる原因につながります。
基本的にコンセプトは開業前に考えておかなければいけませんが、決めれてなければ開業後でも大丈夫。

どんなお店にしたいか?をあなたを含む従業員が理解していれば、軸が曖昧にならずに柔軟に変更できます。
何かを変更するときにコンセプトから外れていないかを意識するといいですね。
お店の雰囲気を守るためにルールを作っておく
喧嘩が理由にお店の雰囲気が悪くなるなら、線引きをしておくと防げる場合があります。
例えば
- 営業が始まると喧嘩もリセットしなければいけない
- 営業中はお互い口出ししない
といったことをルールとして決めておくと、お互いに譲れるところもでてきます。
また忙しい時間帯のお互いがピリピリしているときだと
- ちょっとした注意でもきつく感じる
- 正しいことを言っているのに聞いてもらえない
といったことになるので、「話すタイミングをズラす」のも有効。
休憩中など落ち着いている時間を利用するだけで
- 相手も聞き入れやすい
- 喧嘩になりにくい
- 結果的にお店の雰囲気が守れる
このような好循環につながります。
喧嘩になるとどうしても感情的になってしまうので、事前のルール作りがお店の雰囲気を保つポイントになるでしょう。
お客さんの気遣いを意識する
お客さんを放置してしまうのは
- 自分の作業だけに集中している
- お客さんを観察していない
この2点が大きな理由です。
お客さんの満足度を高めるには言われる前サービスを提供すること。
そのためには自分に余裕をもって、お客さんをよく観察すれば対応できます。
飲食店でよくある光景を下記にまとめたので参考にしてください。
- お冷が減っている → なくなる前に注ぎに行く
- メニュー表を見て顔を上げた → お客さんが呼ぶ前に注文を伺う
- 料理を食べ終わって手元が止まっている → 下げ物のタイミング
- 席を軽く見渡している → 追加注文のサイン
- 表情が曇っている → 困っていないか軽く声をかける
また普段は問題なく対応できていても、忙しいときが難しい場合はもしかすると自分の限界を超えて集客している可能性があります。
個人店ほど来てくれたお客さんを全て案内しようとしますが、無理に来店してもらっても一時的に売り上げが伸びるだけ。
忙しすぎてお客さんを放置してしまった結果、マイナスの印象を与えてしまい
- 二度と来てくれない
- そのお客さんが知人にも悪く伝える
ので、長期的に見るとお店のためになりません。
それなら
- 忙しすぎる場合は来店を断る
- 案内する前に時間がかかることを伝える
- お待ちいただいているときも声掛けを忘れない
このような対応をすると、お客さんは不満を持ちにくくなります。
断る勇気を持って、お客さんへの気遣いができる範囲で集客するといいですね。
常連さんより新規のお客さんを優先する
常連さんはお店にとって大切な存在ですが新規のお客さんが居づらいと感じてしまうと、お店の発展はありません。
よくあるのが
- 常連さんとの会話に夢中になる
- 新規への声かけが遅れる
- 常連さんだけ特別扱いに見える
といったこと。
改善案としては
- まずは常連さんに軽く話しかける
- 次に新規のお客さんにも話しかける
このような流れだとバランスがとれて常連さん、新規の方どちらも不満になりません。

僕は基本的に、常連さんの周りに誰もいなくなってからしか話しかけません。
新規のお客さんは未来の常連さん。
どちらも大切にすると、流行るお店に近づけるでしょう。
看板メニューは他店が真似できない料理にする
看板メニューは
- 自分の得意な料理
- 多くのお客さんから評判の良かった料理
このようなものから考えるといいですが、一番いいのは他のお店が真似できないような料理。
例えば
- 実家が漁師だからこそできる、海鮮をふんだんに使った料理
- 作り方がまだ認知されていない料理
- びっくりするぐらいのボリュームで提供されるデザート
といったものです。
他店で出せない料理ほど差別化につながり、あなたのお店が選ばれる理由になります。
「このお店は○○(看板メニュー)を食べるために行く」
kのよう認知されてくるといいですね。
リピートにつながるコツは自然に思い出してもらう仕組みを作る
味や接客がよくてもお客さんは意外とお店の記憶は残りにくいです。
そのためリピーターを作るポイントはお店のことを思い出してもらうこと。
- 次回使えるドリンクサービスなどの小さな特典
- 月替わり・週替わりの限定メニュー
- SNSでお店の最新情報をこまめに発信
このような軽いきっかけを作るだけでも再来店が増えます。
さらに効果的なのが帰るタイミングでのひと言。
僕のお店では
「次のランチは○○をしてるのでよかったらお越しください」
「○○日から新メニューが登場します」
このようなひと言を添えたことで実際にリピートしてくれました。
「美味しければまた来てくれる」と安易に考えるのではなく、ちょっとした取り組みで次につなげましょう。
流行らない飲食店の特徴を知り必要に応じて改善しよう
流行らない飲食店にはいくつか共通した特徴があります。
今回解説したのは
- 清潔感がない
- コンセプトが曖昧
- 接客の雰囲気が悪い
- お客さんを放置してしまう
- 常連優先で新規客が肩身が狭い
- 看板メニューがない
- リピートにつながる導線が弱い
以上の7点でした。
「流行らない」と聞くと厳しく感じるかもしれませんが、どれも致命的な欠点ではなく気づいて改善すればすぐに変えられるポイントばかり。
今回挙げた共通点のどれかひとつ整うだけでも、お店の印象は大きく変わります。

まずはあなたのお店で「すぐ直せるところ」から取り組みましょう
飲食店は日々の積み重ねがそのまま結果につながります。
小さな改善を続けることで「選ばれるお店」へと近づいていくでしょう。
ではでは。


