夫婦で自営業を9年続けてわかったことリアルなメリット・デメリットと体験談

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自営業を始めるとき、まず考えるのが「夫婦で一緒にやるかどうか」ではないでしょうか。

しかし自営業を夫婦でやっていくとなると

  • 収入は大丈夫?
  • 子育てはどうする?
  • 夫婦で自営業だと仲が悪くなるって聞いたけど…

など、いろんな不安がでてきますよね。

先に結論をお伝えすると、数々のデメリットもあるが夫婦での自営業はオススメできる、しかし向いていない人もいる。となります。

そこで今回は夫婦で飲食店を経営して9年になる僕が

  • 夫婦で自営業して「よかったこと」
  • 実際に直面した「苦労やすれ違い」
  • どんな人が「夫婦自営業に向いているのか」

といったテーマで、リアルな体験談をもとに詳しく解説していきます。

僕は飲食業ですが「自営業」という視点では共通する部分はたくさんあるので、他業種の方も参考になるはずです

夫婦で自営業を始めた後に向いてないと気づいても、関係がギクシャクし精神的に苦しくなってしまうかもしれません。

記事の冒頭後半ですがまた自営業なら気になる、収入や子育てについても解説してるので

  • 子どもに負担をかけたくない
  • 夫婦での自営業を成功させたい
  • 自営業をしたことで後悔したくない

そんなふうに考えている方は最後までご覧ください。

僕たち夫婦が「自営業」を選んだ理由

僕は子どものころから料理人になるのが夢で、「自分の店を持つ」というのが自然な目標でした。


けれど実際に現場で働き、現実の厳しさにもたくさん触れたことで

「やっぱり自分のお店を持つのは難しいよなぁ…」

と、開業を諦めるように。

そう思いながら開業したのは結婚がきっかけです

結婚をして家族ができ、これからの生き方を考えたとき、「やらない後悔」だけはしたくないと思い自営業を選びました。

もっと詳しい背景が知りたい方はこちらをご覧ください。▷運営者情報

アルバイトより安心感。やっぱり妻と働くのが一番だった

開業前は子どもが小さかったこともあり、アルバイトがメインで、妻は緊急時のみ働いてもらう予定でした。

しかしアルバイトと実際に働いてみると

  • 入ってほしい時に仕事にこれない
  • レジになかなか慣れず、特別な処理があれば僕が対応しなければいけない
  • どれだけ忙しくても時間がきたら帰ってしまう

といったことがあり、想像以上に大変…。

会社員のときもアルバイトと仕事をしてましたが、わからないところがあったときでも人数が多かったので「誰か」がフォローしてくれてました。

しかし個人店では従業員が少ないので、僕がフォローしなくてはいけません。

妻だと任せられる分、役割分担できるので負担はかなり軽減できました。

結果的に今では妻と2人だけで営業していて、これからも雇うつもりはありません。

アルバイトを雇ったことによる具体的な大変さを知りたい方はこちらをご覧ください。

リアルな体験談から感じた「よかったこと」

僕がアルバイトより夫婦で営業していて「よかったぁ」と感じるのは信頼感が全然違うからです。

アルバイトにとってあなたのお店はあくまでも「職場」にすぎず、給料をもらうために働いてくれているといってもいいでしょう。

そのため

  • 言われたことだけしかしない
  • オーダーがないときは立っているだけ

このようなケースも珍しくありません。

アルバイトのなかには社員と同じような意識で、まじめに一生懸命働いてくれる方もいて、任された仕事のほかに

  • 隙間時間にそうじ
  • お客さんの声をきいて改善案を提案してくれる

と、プラスアルファの動きをしてくれる方もいました。

僕の経験上このような方は少数なので、いいアルバイトに恵まれたと思いました

その一方で

  • 急に休む
  • 仕事を覚えようとしない
  • トラブルが発生すると僕が対応しなければいけない

といったこともあり安心しては任せれず、精神的に負担がある状態…。

例えばアルバイトと営業していて、「料理に異物が混入していた」と報告を受けたとき、忙しい時間帯にも関わらず

  • 調理の手を止めて
  • お客さんへの謝罪
  • 作り直しの提案
  • レジの際に改めて謝罪

といったことを僕がしなくてはいけなかった

しかし妻と営業するようになってからは

  • ドリンクやデザートをサービス
  • レジの際に改めて謝罪
  • お客さんも不快な思いをせずに帰られる
  • 僕は後から報告を受けるだけ

というように僕の代わりにうまく対応してくれています。

信頼感があるから「任せれる」というのは精神的な負担を軽減してくれます

ほかにも僕が体調を崩しているとき、スタッフルームで休憩している間にオープン前の準備をひとりでしてくれていたことも。

さすがに調理が関わるところはできませんでしが、そのおかげで体力を温存でき、かなり負担は軽減されました。

アルバイトと働いていたら、しんだくても自分でこなすしかありません

開業したい!と思ったのなら

  1. まずは夫婦ではじめてみる
  2. 上手くいかなければ改善する
  3. 改善できなそうならアルバイトを検討する

という風に進めていくといいでしょう。

そのほかの夫婦で自営業のメリットが気になる方はこちらをご覧ください。▷夫婦で自営業は難しい!?4つのメリットと成功の秘訣

お店がつないでくれた懐かしい再会と感謝の気持ち

自営業をしていて嬉しかったことのひとつに「同級生と再会できたこと」もあります。

開業して地元のタウン誌に僕のお店が何度か取り上げてくれたのをきっかけに、15年以上会っていなかった小学校の同級生が来店してくれました。

僕だけでなく妻にも

  • しばらく疎遠になっていた同級生
  • 高校卒業してから1度も連絡をとっていなかった友人

がふらっと訪れてくれたことも。

定期的に来店してくれているので、今ではお互いの家族と交流するようになりました。


開業していなければ会わなかったかもしれない友人たちと再会でき、また交流できているのはお店を持てたからですね。

僕のお店で開催された同窓会

ある日参加した友人の結婚式で、久しぶりに再会した同級生と話す機会がありました。

会話の流れで僕が開業したことを告げると

それなら今年の新年会は○○くん(僕)のお店で開催しよう

と提案してくれました。

よくよく聞くと、毎年女子たちで新年会をしているとのこと。

そして「せっかくなら大勢で集まろう!」とみんなを誘って貸し切りで同窓会を開催。

かなり久しぶりだったので正直少し緊張しましたが、いざ集まってみると話は自然と弾み、まるで学生時代に戻ったかのような懐かしい時間が流れました。

その日の営業おわりに僕を含む数人で、同級生の家に集まりプチ二次会をしたのも忘れられない思い出のひとつです。


正直しんどかった「苦労・すれ違い」

夫婦でしているからこそのよかった面を紹介しましたが、次はしんどかった点について触れていきます。

最大の課題は「上下関係がない」ことによるトラブル

夫婦で自営業の一番のデメリットとして「上下関係がない」ことでしょう。

夫婦だからこそ遠慮せず思ったことを口にできるといった強みがある一方、上下関係がない分お互いのいうことを素直に聞けないことも…。

僕の場合だと改善してほしい所を妻に指摘しても、あまり聞いてなく同じことを繰り返されるといったことはありますね

恐らく夫婦で自営業をされている、ほとんどの方が同じような悩みを抱えているでしょう。

実際まわりの経営者のなかには

  • あえてアルバイトを雇って奥さんは別の職場で働く
  • アルバイトと奥さんどちらとも働きたくないから、自分ひとりでワンオペ営業をしている

このような方もいます。

そのほうがお互い喧嘩せずにすむから楽と言ってました

夫婦で自営業をすると「喧嘩になる」のは最大の課題といえるかもしれませんね。

このような話を聞くと

喧嘩になるならやっぱり夫婦で自営業をするのはやめようかな…

と思うかもしれませんが、事前にルールを決めておくことで解決できることがあります。

たとえば「仕事中だけの上下関係を作ってしまう」などはいい方法。

夫婦での営業は良くも悪くもお互いが対等なので、相手の言うことを聞かないとなりやすいです。

無理やりでも上下関係を作ってしまい、まずは相手の言う通りに動いてみると喧嘩にはなりにくいでしょう。夫婦自営業で喧嘩を防ぎたい!と考えているならこちらの記事を参考にしてください。

【解決策アリ】夫婦で飲食店自営業でも喧嘩をしない為には?

「立場が対等なので喧嘩になりやすい」以外のデメリットを知りたい方はこちらの記事をご覧ください。▷夫婦で起業した経験者が教える。夫婦で自営業をするデメリット3選と対策法について

子どもの入院で痛感した「夫婦自営業の大きなリスク」

自営業は収入が不安定。このことはあなたも感覚的に理解していると思いますが、具体的にイメージしやすいように僕が実際に体験したエピソードを紹介します。

次女が7カ月のとき熱が下がらず入院しなければいけなかったとき、病院からは「誰かが24時間付き添う必要がある」と言われました。


悩みに悩んだ末、僕たちは店を急きょ休みにして

  • 妻が次女と病院に泊まる
  • 長女は僕と家に残る

ようにしました。

病院に向かう妻を見ていた当時3歳の長女は何かに感づいて、「行かないで」と言いかけた気がしましたが、ぐっとこらえました。小さな体で我慢しようとするその姿を思い出すと、僕は今でも泣きそうになります。

今回の件で

  • 休んでいた約1週間は収入がゼロに
  • 急な休みだったので食材のロスが多かった
  • 子どもに精神的に負担がかかった

これほどの影響がありました。

「夫婦の自営業は家族の誰かが倒れただけでこんなに影響が出るんだ」と身をもって感じた出来事でした。


そのほかにも

  • 妻がコロナに感染し、予約客にキャンセルの連絡をすることに
  • 仕事が嫌すぎて、妻が急に来なかった

というようなこともありました。

自営業を夫婦でやっているとほんの少しのトラブルでも営業に大きな支障がでるので、余裕のある経営と、不測の事態に備えた準備が重要ですね。

それでも夫婦だからこそ乗り越えられた

夫婦でしているからこその大変な思いを幾度となく経験してきましたが、同時に夫婦でやっているからこそ乗り越えられたとも思っています。

トラブルが起きればその度に夫婦で意見を出し合いながら、解決させていく。

これは一緒に働いているからできることで、別々の職場だと話し合いができず、ひとりで抱え込むしかありません。

ひとりだけで考えても、いいアイデアは浮かびにくいでしょう



ふたりで共有できるのは夫婦自営業ならではですね。

夫婦で自営業だと子育ては難しい?

夫婦で自営業をしていると、子育てに関して

  • そこまで手が回らないかも
  • 子どもが遅くまで起きているのでは?

このような心配があるかもしれません。

僕たち夫婦も自営業をしながらの子育てはかなり悩みましたが、試行錯誤を繰り返した結果、今では子どもたちに負担が少なくできてます

自営業をしながらの子育てがどんな風になるか詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。▷【経験談】夫婦で飲食店自営業でも負担にならない子育ての方法

また飲食店のように週末は忙しくて休めない、といった業種もあります。

しかし僕は売り上げの高い日曜日を子どものためにあえて定休日にしましたが

  • 子どもの寂しさ軽減
  • 僕たち夫婦にとっても満足

できているので、子どもが小さいうちでも日曜に休むのはオススメです。

  • 日曜日を休みにした理由
  • 日曜日を休むメリットとデメリット

について知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。▷【子育て世帯必見】99%の方が知らない飲食店の定休日に日曜日がオススメな理由


夫婦自営業に向いているのはどんな人?

夫婦自営業のいいところや悪いところを一通りみてたところで「自分はどうなんだろう?」と疑問に思った方もいるでしょう。

僕が考える「向いている人」の特徴は以下の通りです。

  • 仕事だから仕方ないと割り切れる人
  • 仕事に対する価値観が近い夫婦
  • 家族を最優先に考えたい人
  • 公私の切り替えができる人
  • 必要以上に他人(アルバイト)を入れたくない人

特に重要なのは「仕事に対しての価値観が近い」こと。

僕たち夫婦は休みや働き方の考えが大きく違っていたので、何度もぶつかることがありました。


それでも話し合いを重ねて、少しずつ歩み寄ってこれた経験があります。


夫婦自営業だと収入はどのくらいある?

やはり一番気になるところではないでしょうか?

僕の場合だと正直めちゃくちゃ稼げているわけではありませんが、生活していくには困らない程度の収入は得られています。


ただ業種や働き方によって大きく差があるので、具体的な平均データはあまり参考にならないと考えておくのが無難でしょう。

飲食店を開業したときの年収についてはこちらの記事を参考にしてください。▷飲食店経営者の年収はどのぐらい?収入を増やすポイントも合わせて解説

自営業で大事なのは生活費をさげておくこと

自営業が不安定であるのは間違いありません。

そのために

  • 休みの日でも仕事をする
  • 受けたくない仕事でも断らない

というように働いてばかりだとかなりきつくなり、自営業をしていることが嫌になるでしょう。

そうならないために重要なのは、生活コストを下げておくことです。

なぜ生活コストを下げておくのが重要なの?

このように思うかもしれませんが、生活コストを下げておくだけで収入のハードルはかなり低くなります。

売り上げ=収入ではない

仮に1万円売り上げを伸ばしたとしても、そこから経費をひいた残りが利益(収入)になります。

利益率が10%とすれば1万の売り上げで1000円の利益ということですね

しかし生活コストを1万円さげておくと、1万円収入が増えたのと同じこと。

利益率10%のお店の場合、売り上げに換算すると10万円分なのでかなりインパクトのある数字ですね。

利益率ごとの必要な売り上げを知りたい方は下記の表を参考にしてください。

【1万円の利益を出すにはどれだけ売り上げが必要?】

利益率|必要な売り上げ
——-|————–
10% |100,000円
20% |50,000円
30% |33,333円
50% |20,000円
70% |14,285円
100% |10,000円

生活コストを下げておくと必要な売り上げは間違いなく低くなるので、無理なく自営業を続けれます。

生活コストは開業前からでも下げれるのでなるべく早めにとりかかりましょう。生活コストを下げる重要性についても書いているのでこちらの記事もご覧ください。▷個人の飲食店だと売り上げはどれぐらい見込める?目安になる計算方法も紹介

夫婦で自営業を考えているあなたへ、9年続けてわかったこと

今回は夫婦で自営業を考えている方に向けて、子育て面や収入について触れつつ

  • 夫婦で自営業でよかったこと
  • 夫婦ならではの苦労やすれ違い
  • 夫婦自営業に向いているの特徴

を、実体験を交えてリアルに解説してきました。

夫婦で自営業は決して楽な道ではなく

  • 仕事と家庭の境目があいまいになる
  • すれ違いや喧嘩が起きる
  • 体調を崩したり、子どもに急なトラブルがあったりすれば収入が一気に途絶える


といった大変な一面もあります。それでも僕たちはこの9年間、悩みながらも乗り越えてきました。

苦労も多いけれど、「一緒にやってきたからこそ分かり合える」喜びや、家族で過ごせる時間のありがたさを日々感じています。


夫婦で自営業を始めるか迷っている方へ伝えたいのは、完璧な形を目指すよりも、お互いに話し合いながら柔軟に続けていく姿勢が大切だということ。

恐らく自営業を続けるなかで苦しいときもあるはずですが、夫婦だからこその強みを活かして乗り越えましょう。

ではでは。

夫婦での自営業について興味がある方はこちらにまとめてあるので参考にしてください。▷夫婦

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