飲食店は2年以内に50%が廃業するといわれるほど継続するのが難しい業種です。
実際あなたの周りの飲食店もこの数年間で何件か廃業しているのではないでしょうか?
しかしその反面、不思議なことにいつもお客さんがいないのに長く続いている飲食店もありますよね。
実はお客さんがいないのにつぶれない飲食店からは成功の秘訣が隠されています。
そこで今回は
- 客がいないのにつぶれない飲食店の理由
- 飲食店の成功の秘訣
を解説していきます。
つぶれない飲食店の理由が知りたい方はもちろん、将来的に飲食店での開業を目指している方は参考になるので最後までご覧ください。
飲食店がつぶれやすい理由
そもそも飲食店が失敗しやすい理由のひとつに利益率が悪いことがあります。
要は売り上げに対して経費がかかりすぎているということです。
利益率を高める方法はいくつかありますが、一番取り組みやすいのは経費の削減でしょう。
例えば
売り上げ100万のA店 | 売り上げ100万のB店 | |
経費 | 90万 | 80万 |
利益(収入) | 10万 | 20万 |
利益率 | 10% | 20% |
同じ売り上げなのに利益(収入)は全然違うね
上記の例をもとにすれば、A店が20万の収入を得るためには2倍の売り上げ200万が必要です。
逆の見方をすれば、B店はA店の半分の売り上げで大丈夫。つまりB店はA店よりお客さんが少なくても収入が変わっていないということですね。
お客さんが少ないのにつぶれない理由
以上を踏まえてお客さんがいないのにつぶれない理由ですが
- 経費をかなり抑えれている
- 店舗以外の売り上げがある
- 別の収入がある
以上の3点です。順番に解説していきます。
経費をかなり抑えれている
つぶれない1番大きい理由が経費をかなり抑えれているからです。
具体的には
- 持ち家なので家賃がかからない
- 家族経営なので人件費がかからない(固定の給料を払わなくてもいい)
- 経費を定期的に見直している
等です。
特に経費の中でも大部分を占める家賃と人件費が抑えられているなら、かなりコストは低くなるでしょう。
売り上げが低いということは必然的にお客さんは少なくなりますが、それでも収入が変わらないのは先ほど解説した通りですね。
利益率を10%とすると1万円の利益を生み出すのに10万円の売り上げが必要ですが、1万円経費を削減できれば10万円売り上げが少なくすむというこ。
ほとんどのお店が売り上げを高めようとしますが、まずは経費を抑えるようにしましょう。下記の記事も参考にしてください。
特に固定費
経費の中でも固定費を抑えておくのはかなり重要です。
仮に何かの理由で働けなくなっても通常時と変わらずかかる固定費が低ければ、精神的な負担は軽減されますよね。
僕も開業してから急に1週間ほど休まなくてはいけないことは数回ありましたが、収入の面からの不安は相当なものでした。
そのときの状況を詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください。
自営業なのに1週間休んでしまった…実際に体験したことと対策を教えます。
店舗以外の売り上げがある
飲食店の中には店舗以外にも
- イベント時のキッチンカー
- お弁当等の定期的に大量のお持ち帰り
等から売り上げがあったりします。その場合は見た目の客数以上に収入は大きいでしょう。
特にキッチンカーは
- ランニングコストが低い
- いい出店場所を見つけることで稼ぎやすくなる
というように、店舗にはないメリットもあります。
キッチンカーに興味がある方は下記記事にまとめているのでご覧ください。
別の収入がある
店舗の収入が低くても収入源が別にあることでつぶれないパターンもあります。
上記の項目と若干似ていますが、今回お伝えするのは飲食店以外の収入です。
例えば
- 副業
- 投資
等ですね。
僕も開業してから複数の収入源を確保するために、副業と投資を始め多少の収入を得ています。
まだまだ少ないですが上手く成長するとそれだけで生活費を賄える可能性もあるので、趣味として飲食店を経営できるかもしれません。
ブラック化しやすい飲食店でゆったり働けるのは大きなメリットだね
副業や投資は飲食店経営者でなくても始めておく方が金銭的なメリットが多いです。
どのように始めればいいの?
と思った方は、チャンネル登録者数250万人以上の人気ユーチューバーが出典している下記の本を参考にしてみるといいでしょう。
この1冊で副業、投資その他お金にまつわることを網羅的に学べるので、金銭的に困りたくない方は読んでみてくださいね。
また
- 紙の本より安いことが多い
- 持ち運びに便利
- かさばらない
等の理由から電子書籍もオススメですよ。
飲食店開業の成功の秘訣
つぶれない理由を確認できたところで具体的に成功の秘を解説していきましょう。
経費を定期的に見直し常に最適化しておく
繰り返しになりますが経費を抑えることで、利益率が高いお店になり結果的に成功しやすくなります。
また
- 仕入れ業者
- 電力会社
- 実は不要な経費
等を定期的に見直し、常に最適な状態にしておくことが大切です。
そうすることで
- お客さんが少なくてもつぶれにくく
- お客さんが増えれば収入を伸ばしやすい
ので安定感が増します。
特に電力会社は移り変わりが激しく、1度安い会社を選んでいても別の会社に変わってしまっていることも珍しくありません。
僕も定期的に電力会社は見直しており、開業してから数回変更してその度に安くなっています。
- 1度も電力会社を見直したことがない
- 数年間にわたり同じ会社を使っている
上記に当てはまっている方は、あなたにとっての最適プランをプロが教えてくれる「電気チョイス」を利用してみるといいでしょう。
ただし電力会社を変えるにあたり注意点もあるので、合わせて知りたい方は下記の記事をご覧ください。
初めから大きい店舗を選ばない
資金が十分でない個人で飲食店を始める場合、大きすぎる店舗は危険です。
大型店舗は集客できれば収入が多くなる一方で
- 常に集客し続けるのは難しい
- 家賃などの費用がかなり大きい
- 開業資金が大きくなるので借り入れが多くなる
とリスクも高くなります。
そして多くの場合で大型店舗は長続きしません。
大型店舗はどうしても経費が大きくなるからですね
個人で飲食店をするのであれば、20坪ぐらいの店舗を上限に考えておくといいでしょう。
なるべく人は雇わない
人件費は飲食店にとって大きい経費です。
売り上げや利益がどれぐらいになるかわからない開業前はもちろん、忙しくて人手が足りないと感じているときでも人を雇うのには注意が必要です。
例えば
- 時給1000円
- 労働時間は5時間
- 利益率は10%のお店
このような条件で働いてもらう場合
時給1000円×5時間×10=50000円の売り上げが必要
となるので、雇わなかったときに比べ1日あたり50000円も多く売り上げが必要になってきます。
仮に客単価が1000円のお店だとすれば、雇うことによって50人も多くのお客さんに来てもらわなければいけません。
なかなかハードルが高そうだね
もちろん人手は増えるので
- 負担は軽減される
- 提供や案内がスムーズになりお客さんの満足度は高まる
と、メリットもありますが利益の面から考えると人を雇うのは慎重に判断するといいでしょう。
因みにあなた1人だけで営業する「ワンオペ」は負担は大きいですが、経費の面からみた場合悪くはありません。
僕は平日の夜だけですが、ワンオペで営業しています。実際に働いて気付いたことをまとめているので、下記の記事も参考にしてください。
安すぎたりボリュームを出しすぎたりしない
たまに通常のお店に比べ
- 極端に安い
- 食べきれないぐらいのボリューム
がウリのお店は止めておきましょう。
上記のお店は粗利が低い、つまり経費がかかっているお店です。
今回何度もお伝えしてきたように、経費を抑えることが飲食店の成功の秘訣。
安さやボリュームで集客しようとするとお客さんは来やすい反面、経費がかかっているので利益は残りにくいです。
またお客さんが多いことにより
- 仕込みの量が増える
- 休憩がとりにくい
- 忙しさからの疲労がたまりやすい
というように、かなり負担が大きくなり働くのが嫌になるでしょう。
実際僕の周りでも開業しても「会社員として働く方がいい」といってお店をやめた方もいます。
僕は個人事業主ほど休みをしっかりとるべきだと考えていますが、その理由については下記の記事をごらんください。
【警告】個人事業主が休みなしで働いてはいけない4つの理由と休むコツを解説
経費を適正に管理できるだけで飲食店の成功率は高まる
今回は
- お客さんが少ないのにつぶれない理由
- 飲食店の成功の秘訣
について解説しました。
飲食店は、経費を適正に管理し続けることができれば簡単にはつぶれません。
もし飲食店での開業を目指すなら、経費に敏感になりましょう。
しかし削減できる経費はある程度決まっているので、収入を伸びすためには売り上げが重要になってきます。
- 経費を管理していれば大丈夫
- とにかく売り上げを伸ばす
どちらも一方ではダメで、経費を適正に管理して売り上げを伸ばすことを意識すれば、難しいといわれる飲食店でも成功が見えてくるでしょう。
ではでは。