飲食店の中では比較的少ない資金で開業できるバー経営。
- 多額の資金が用意できない
- なるべく少額で開業したい
- 人と話をするのが好き
といった方だと、バーで開業したい!と考えているのではないでしょうか?
確かにバー経営は稼ぎやすい業種で、僕の周りでも儲かっている経営者はいます。
その一方で稼げてなく数年で廃業した経営者もいるので、バー経営が簡単ではないことを物語っているでしょう。
そこで今回は、バー経営が儲かると言われる理由と成功するためのポイントについて解説していきます。
バー経営はポイントを抑えておけば失敗しにくく稼ぎやすい業種。
せっかくリスクをとって開業をするなら収入は会社員のときより高くないと意味がないので、今回の記事を参考にして、余裕のあるバー経営を目指しましょう。
バー経営の年収はどのくらい?
まずはバーを経営したときの年収ですが、200万~300万ほどとなっています。
思っているより少ないですね
通常の飲食店の年収が600万ほどであることを考えると少し物足りないように感じると思いますが、
「平均」となっているので収入の差が大きいといえるかもしれませんね。
ただしバー経営の構造を考えると、冒頭でもお伝えしたように稼ぎやすいのは間違いありません。
平均年収を上回れるように稼げる理由を確認していきましょう。
バー経営が儲かると言われる3つの理由
バー経営は少額で開業できる他にも様々な強みがあります。
まずは強みを確認しましょう。
利益率が高い
バーの売り上げのメインであるドリンク料金は、居酒屋や飲食店に比べ高めに設定してあることが多いです。
これは飲み物の原価に「おしゃれな空間」も料金に入れているためです。
ドリンクの料金設定に加えて
チャージも他の飲食店に比べると高く、1000円以上することも珍しくないので利益率は高い
でしょう。
利益率が高いということは効率よく稼げているということです。
客数の割に収入は多いのはバーならではですね。
ロスが少ない
バーの形態にもよりますが基本的には飲み物がメインで料理は少ないのが一般的です。
お酒は簡単には傷みませんし、料理をメニューに置かない、もしくは使う食材を少なくしておくとロスはあまりでません。
通常の飲食店だと1日だけでも食材のロスがでることもありますが、ロスは少ないほど収入が増えることに繋がります。
僕は体調不良により1週間ほど営業できなかったことがありますが、突発的な休みだったのでほとんどの食材がロスになりました。
- 休んだ1週間は収入なし
- 食材のロスで損失はでる
といった金銭的ダメージが飲食店にはあるので、ロスが少ないのは強みの1つでしょう。
ワンオペでもこなせる
最近は飲食店でもワンオペのお店も増えてきましたが、お客さんに負担になっていることも珍しくありません。
そのため
本当にお客さんに満足してもらうためには、席数が少ないお店でも従業員が2人以上は必要
です。
一方でバーは
- お酒だと作るのにそこまで時間がかからない
- ゆっくりした空間を楽しむので多少は時間がかかっても待ってもらいやすい
- 席数も少ないことが場合が多い
とワンオペでも十分対応可能です。
人を雇うとなると
- 求人
- 保険の手続き
- 制服の用意
等、様々な問題も出てきますが、ワンオペだと上記も解消されることになります。
ワンオペに関してはこちらの記事も参考にしてください。
バー経営の注意点
- 少額の資金で開業できて
- 利益率が高く
- 1人でも営業できる
と、これだけ聞くとバー経営がかなりよさそうに感じるかもしれませんが注意点もあります。
確認していきましょう。
昼と夜が逆転の生活になる
バーの営業時間は夜から深夜お店によっては朝方まで営業しているので、完全に昼と夜が逆転した生活を送るようになりますが、夜型の生活で困るのは家族がいる時でしょう。
特に小さいお子さんがいる時は
- お風呂
- 寝かしつけ
- 急に熱がでた時の対処
このような作業をパートナー1人に背負わせてしまうことになります。
小さいお子さんがいるのであればパートナーの負担を減らせれるように、周りに助けてもらえる環境を作っておくほうがいいでしょう。
トラブルが起こる可能性
バーではお酒を飲まれるお客さんがほとんどです。
楽しく飲まれるお客さんだといいですが、酔っぱらってあなたに絡んでくる方もいるでしょう。
またバーは
裏通りのあまり目立たない場所
に出店することが多く、外から店内はあまり見えない作りになっています。
これは
- 強盗
- 食い逃げ
といったトラブルが起きやすい環境です。
トラブルを未然に防ぐためにも
- 完全キャッシュレス決済にする
- 防犯カメラの設置
といった対策は必要でしょう。
キャッシュレス決済は今では主流になってきてますが、種類も多く選びにくいですよね。
キャッシュレス決済の選び方については、下記の記事を参考にしてください。
ライバルが多い
バーは参入障壁が低いので店舗数が多い傾向にあります。
多数あるバーの中からあなたの店舗に来てもらうためには、「武器」が必要です。
例えば
- 他店にはないドリンク
- コンクールで金賞獲得
等ですね。
お店の武器ができれば全面に押し出していきましょう。
バー経営の成功の秘訣
バー経営のいい面と注意点が理解できたところで、バー経営が成功するためのポイントも紹介します。
先に結論をお伝えすると
- 丁寧な接客をする
- 客単価を上げる
- 集客に力を入れる
- コンセプトを決めておく
- また来店してもらえる取り組みを考える
以上の5点です。
順番に解説していきます。
丁寧な接客をする
バーに来られる方はお酒だけでなく特別な空間を楽しむために来店しています。
もし接客をないがしろにしてしまうと、それだけでお店の雰囲気が崩れお客さんは遠のきます。
もてなしの心を忘れずに丁寧な接客をするのは必要不可欠でしょう。
客単価を上げる
バーは特性上、回転率が悪いです。
回転率が悪いということは客単価を上げていかなければ売り上げは伸びません。
客単価を上げるためには
- 高級なお酒を使ったドリンクをメニューに入れる
- 数杯飲んでもらえるようなイベントを企画する
といった取り組みが必要です。
フードメニューにあれば客単価をあげれますが、それではロスが出てしまう可能性があるのでオススメできません。
もしどうしてもフードメニューを入れるのであれば、ロスになりにくい食材を使うといいでしょう。
集客に力を入れる
バーは立地の関係で飲食店に比べ集客が難しいです。
集客をするために1番簡単な方法は
お金を使って広告を出すことですが、費用対効果に合わない
ときもあります。
それよりも無料でお手軽にできる
- インスタグラム
といったSNSを利用するほうがいいですね。
初めは反応が少ないかもしれませんが、続けていくことで閲覧数も増えてきます
フォロワーが多くなってくるとSNSでも集客できるので地道に継続するのが大切ですね。
コンセプトを決めておく
ひとくちに「バー」といっても
- 一人でゆっくり飲める
- 他のお客さんとも交流できる
- 料理が充実している
というように、営業の方法は多くあります。
当然どのようなバーにするかでターゲットになるお客さんは変わってきます。
内装や価格帯を決めるためにもコンセプトをしっかり考えなければいけません。
コンセプトの決め方についてはこちらの記事を参考にしてください。
また来店してもらえる取り組みを考える
先ほどお伝えしたように、バーは目立ちにくい場所にあります。
ということは
1度来てもらったお客さんに再度来てもらう取り組みが通常の飲食店より重要
です。
つまりリピーターを増やすということですね
具体的な方法だと
- 名前で呼ぶようにする
- 好みを覚えておく
等です。
あまりしないほうがいいのはクーポンを配ることですね。
クーポンを配布したことによりお店の雰囲気が壊れる恐れがあるので注意しましょう。
儲からないバーの特徴
バー経営の成功の秘訣がわかれば儲からないバーの特徴についても理解しておきましょう。
低価格での営業
繰り返しになりますがバーは回転率が悪いので客単価を上げていかないと収益が伸びません。
にもかかわらず、低価格で営業を続けると当然収入は少なくなります。
特にお客さんが来ないから安く商品を販売するのは危険なのでやめておきましょう。
固定費が高い
経費が高いと当然収入は低くなりますが、その中でも固定費が高いと経営は苦しくなります。
特に
- 家賃
- 人件費
は割合が大きくなりやすいので、大きい店舗を人を雇って営業するのは基本的に避けておきましょう。
反対に固定費をなるべく低くしておくと簡単には失敗しないので、経費の見直しは定期的に行うといいですね。
強みがない
コンセプトにも通じますが他店に比べ
- 面白いイベント
- 特別なメニュー
等の強みがないとバー経営は難しいです。
他店ではなくあなたのお店にきてもらえるように
- 想定している客層
- あなたが得意なこと
等からどんなことでもいいのでお店の強みを作りましょう。
バー開業の手順
バーも飲食店の開業と大きくは変わらないので下記の記事を参考に進めていくといいでしょう。
特定遊興飲食店営業許可が必要になることもある
1つ注意点として、バーでは「特定遊興飲食店営業許可」が必要になるケースがあります。
「遊興」とは
- 客にショー、ダンスなどを見せる
- バンドの生演奏を聴かせる
- カラオケをさせる
といったことを指します。
特定遊興飲食店営業許可を取得するには、所管の警察署へ申請書の提出が必要です。
もしあなたのお店が対象になるかわからない場合は警察署に確認しておきましょう。
バー経営は儲かる可能性がある
今回はバー経営について解説してきました。
結論、バー経営で稼ぐことは可能です。
しかし何も考えずに経営すれば恐らく苦しいことになるでしょう。
バー経営では技術もさることながら戦略も大事です。
まずは今回お伝えした成功の秘訣を最低限抑えて、あなたなりのバー経営で収入を増やしていきましょう。
ではでは。